2016年1月25日(月)「ひきこもり公開トークライブ」ご参加ありがとうございました。


前橋市保健所『ひきこもり公開トークライブ』
~親子間の信頼関係の重要性と情報提供の大切さ~

 去る1月25日、前橋市保健所の主催による「ひきこもり公開トークライブ」が開催され、そのトークライブに講師として出席してきました。

前橋市のような行政からの「講師依頼」ですと、そのほとんどが結構「お堅い」ものが多いのですが、前橋市保健所のご担当者様から今回の講演の依頼があった際、

 

「引きこもりから立ち直った方のトークライブ形式で、今回の講演は進めて頂けますか?」

 

と話があり、私としては、今までの講演と違い、「非常に良い講演会になるのではないか」と期待してこのトークライブに望みました。

 

前橋市保健所としても、初めての試みであったことから、参加者自体がいるのか等非常に心配をしていたようでしたが、当日、会場には子どもの引きこもりに悩む親御さんや、支援団体の関係者など総勢35名を超える参加があり、用意された会場は満館状態でした。

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さて、今回のトークライブですが、先にもご説明しましたが、今までのような単なる「引きこもり経験者の講演会」とは違い、元ひきこもり経験者2人によるトークライブ形式でかつ、その場でプロジェクターで質問が表示されるという、斬新なスタイルで、参加された親御さん達と一体となり「引きこもりからの脱却」について考えることができる非常に素晴らしいトークライブでした。

 

今回のトークライブのもう一人の講師は、20代のT君でして、このT君も長期間の引きこもりから、脱する切っ掛けとして、私がかつてお世話になっていたフリースペース「パスの会」に参加し、徐々に引きこもりから脱することができた若者でした。

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パスの会の代表の山口さんは、専業は大工さんでして、T君は山口さんの元で大工の見習いをし、社会復帰を果たしました。
ライブでは引きこもりになったきっかけやその時どういう葛藤があったか、その時親にはどういう対応をして欲しかったかや、再び外に出るようになった切っ掛けなど、2時間を超えるものとなりました。

 

T君の話を聞いて改めて感じたことは、引きこもりから社会復帰するプロセスにおいて、親の理解が必要であり、それが引きこもりを脱する上で、非常に重要ということを再認識しました。

 

私の場合は父親の理解があったため、外に出る練習から始まって、フリースペースに行くこと、大検の試験を受けること、大学受験を受ける時などに、

「取りあえず、行くだけ行ってみよう。」

「結果はどうであれ、試しに受けてみたら?」

という言葉がけがあり、それで肩の荷が下りて挑戦することが出来ました。

T君もいろいろな葛藤があったのち、両親との関係が良くなっていった過程から、再び社会に出るようになったとの事でした。

親御さんに伝えたいのは、

 

1.親子間で信頼関係を取り戻すこと

 

2.フリースペースなどサポートする場があるという情報提供をし続けることです。

 

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「1」については、理想は両親がともに理解をすることですが、難しい場合は片方の親だけでも信頼関係を取り戻してほしいと思います。

「2」についてはいざ気持ちに変化が起きた時に、何も情報がなければ本人も動きようがなく、結局何も変わらないということになってしまいます。

その時はあくまで情報提供で留めてください。

無理やりそこに行かそうとするとかえって反発をするだけです。それを留意すれば、情報提供した時は興味を示さなくても、本人の中では片隅に残っていたりします。それがのちに例えばフリースペースに興味を持ち、一歩踏み出せる切っ掛けとなったりするのです。

 

なお、これは至って私の個人的な考えなのですが、この「引きこもり」という状態に、もう少し社会全体が寛容になってくれれば、そこからの立ち直りも早いのではないかと感じております。